りゅーまのおもしろ裏話
うれし懐かし96年のときめきテレホンの台本


タギ 「傷・風刃! 円・結土!」
――効果音、鎌イタチっぽい、空気の鳴る音。ほかに地面が軽く地鳴りするような音とか)
タギ
榎木
タギ
後藤
タギ
後藤

タギ
榎木

タギ
榎木
後藤
タギ
「てめえら、相手が悪すぎたぜっ」
「あのー、タギさん、タギさんっ?」
「このフウキ国七賢人のタギさまを、敵に回すたぁな! へっ、覚悟しやがれっ」
「もしもしっ。現在七賢人休職中のタギさん!」
「お? おお、なんだ。作者じゃねーか。何してんだ、こんなとこで。あれ、そっちはイラストレーターの……えーと、ホラ……なんだ……」
「後藤 星ですけどおおぉ」
「おお!(ポンと手を打つ) そーだそーだ。下町の酒場、緑星亭に勝手に名前を使われた、気の毒なねーちゃん、うん」
(ひそひそ小声で)「……気の毒なのは、こんな自分勝手な尊大野郎書いてる私じゃないのよっ。」
ああ、予定じゃあ、まだあと5巻分もコイツ書かなきゃいけないのか。めんどっちいなあ……」
「おい、作者。てめえこそ何いきなり失礼なこと言ってんだよっ。めんどっちい、だとお?」
「あれ? やーねえ。今のは心の声って事で、聞こえてないはず、じゃ……」
「……聞こえてましたよ、榎木さん」
「おお。全部、しっかり、細部までなっ」
――ヒューッと風の吹き抜ける音。
後藤
タギ
榎木
タギ


榎木
タギ
後藤
タギ
榎木
後藤
タギ
「あ、榎木さん固まっちゃった。じゃ私がお話しします。やー、今回タギさんに会えるって事でわくわくしてました〜。嬉しいです」
(ちょっと照れて)「え? そ、そうか。いや、毎回手間かけさせちまって、すまねえな」
「はっ。タギ、私と後藤さんじゃ態度がぜんぜんっ違う……」
「あったりめーだろう? だいたい、今度の8巻も、思い切り出番がすくねえ! やい、オレはフウキ国七賢人のタギさまだぞっ。
もっとカッコよく魔法をパパッと使ってだなあ!敵なんざアッという間に倒しちまえるんだ。それをなんだぁ?
今回砂漠で死にかけるわ、竜巻に巻き込まれるは、そのうえまた魔法を ……」
「わーー! わーわー! ダメ。それ以上言ったら、だめっ。ネタバレですっ」
「……じゃあ! 今回のオレのカッコイイ活躍を現すイラストが少ないのはよお……」
「あー! あああっ。すいませんっ。追求しないで下さいっ、タギさんっ」
「……おまえらなあ。それでどーやって8巻の紹介しろってんだよ……」
「あの……あ! 表紙のタギがそりゃもうカッコイイんです!」
「中味も、当然タギさんが、カッコイイんです!」
「……ちえっ。んじゃ、オレも宣伝してやらあ。いいか、今度のオレの大活躍。みんな、必ず読むようになっ!」
収録大変面白かったです(笑)。
この時のタギの声優さんは林延年さんでした。
感心したのが、台詞をチェックなさってて林さんが「これって江戸っ子口調ですね」と一発で当てたところです。
実はこのときまでいただいた読者からの手紙でも、だれーもそう云ってこなかったので、ホントびっくりしました。さすがだーって。





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